ヘルパーステーション奏 通信 第8号

 | 

ヘルパーステーション奏 通信 第8号

第8回目の情報発信をさせていただきます。

今回は2点。
①「高齢者住宅新聞」記事掲載
②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

①「高齢者住宅新聞」記事掲載

高齢者住宅新聞に、ヘルパーステーション奏の記事が掲載されました。
カーサクラ益野の1F事務室前に、記事を飾っています。
興味ある方は、是非、ご覧ください。
今回は、岡山市の訪問介護インセンティブ事業に参加し、2年連続で上位表彰されたことに対し、取材を受けました。
この事業に参加するにあたり、苦労したことや、目指している事等を答えています。

②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

ヘルパーが対応できる介助内容には、多くの種類がありますが、いくつか取り上げて、そのケア方針を説明してみたいと思います。
今回は、「移動・移乗介助」です。
「移動する」・・・我々の生活には欠かせない行為です。ご飯を食べるためにテーブルに行く、排泄のためにトイレに行く、お風呂に入るために浴室に行く等々。
何をするにも、それをする場所までの移動が伴います。しかし、足が不自由になって歩けなくなると、移動が難しくなります。車いすを使えたとしても、車いすからイスやベッドへの移乗も必要になります。
自分1人では、移動・移乗動作が難しくなった時に、他の人の介助が必要となってきます。
移動・移乗介助をする時に、それぞれの介助技術はもちろんの事、それ以外にもポイントと考えていることがあります。それは、介助する側と介助される側の意識を合わせる事です。
例えば、ベッド→車いすへの移乗介助について、ヘルパーが車いすへ移そうと思って介助しても、本人に移る気が無いと、意識が合わずとても重たく感じてしまいます。
しかし、多少足に不自由があっても、本人が「車いすに移ろう」という意識があれば、ヘルパーの「移そう」という意識と合って、意外に介助量が軽くなると思います。
介助技術ももちろんですが、このような相手と意識を合わせる工夫もできると、少しでも楽な介護になり、腰痛等に悩む介護職が減るのではないかと思ったりもしています。

ヘルパーステーション奏 通信 第7号

新型コロナウイルス宣言や措置が、全国で解除されてましたね。しかし、油断はできません。
第6波も懸念されており、まだしばらくは、感染対策が必要になります。

第7回目の情報発信をさせていただきます。

今回は2点。
①「敬老の日」
②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

①「敬老の日」

9/20「敬老の日」でした。
新聞記事によれば、全国の100歳以上の方が、8万6千人を超えたとのこと。
ヘルパーステーション奏の利用者様の中にも、100歳を超えた方が1名おられます。
65歳以上の方は、全国で3640万人、日本の総人口の29.1%を占めるとのこと。そして、その65歳以上の方のうち、4人に1人が働いているそうです。
また29.1%という数字は、世界の中でも突出しているとのことでした。
このまま少子化傾向が続けば、20年後、30年後も高齢者の数は増え続け、働く人数は減少し、介護が必要になって支援を頼んでも、自宅に来てくれるヘルパーさんがいなくなってしまうのではないかと、とても心配しております。
健康寿命をできる限り長く保ち、自分の身の回りの事を自分で解決できる状況を保つために、元気なうちに何をすべきか、
世の中にはいろいろなヒントがありますが、今の自分の環境に対し、何が合うのか、とても考えさせる難しい問題と感じています。

②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

ヘルパーが対応できる介助内容には、多くの種類がありますが、いくつか取り上げて、そのケア方針を説明してみたいと思います。
今回は、「更衣介助」
なぜ、人は「更衣」をするのでしょうか。
朝起きて、いつまで寝間着でいるでしょうか?仕事等の用事で出かけるのをきっかけに、日常着に着替えないでしょうか?
人が他者と関わる時、時と場所を考えて自分らしい身だしなみを整えようとします。人に不快感を与えないようにしたいという気持ちだったり、会う人に良い印象を持ってもらいたいということを考えての結果でしょう。
高齢になり、全く着替えなくなる人がいますが、そういう方にも、自分らしい服を自分で選んで、しっかり自己表現をしてもらいたいです。
着替えない理由も、人それぞれでしょう。考えることが難しくなり、着替えない人。身体が思うように動かなくなってきて、着替えることが面倒になってしまっている方等々。
その理由を考えて、どのような支援方法が、本人に意思をしっかり取り込んだ着替えとなるか、考えながら介助したいと思っています。
着替える動作ができない人は、せめて服を選んでもらう。多少変でもいい、自分で選んだ服を着るということが、満足感につながる。そのように思って、コミュニケーションを取りながら、着替えの援助をしていけたらなと考えています。

ヘルパーステーション奏 通信 第6号

新型コロナウイルスに関しては、まだまだ終息には程遠く、9月10日現在、岡山県内には緊急事態宣言が発令中です。最大限の警戒態勢で感染防止に努めているところです。
第6回目の情報発信をさせていただきます。

今回は2点。
①「LIFE」とは
②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

①「LIFE」

令和3年度から、介護の世界において「LIFE」の活用が始まりました。LIFEとは、「科学的介護情報システム」の英語表記の略称です。
これは何かというと、”科学的に効果が裏付けられた自立支援・重度化防止に資する質の高いサービス提供の推進を目的”にしているシステムです。
まだ始まったばかりのもので、詳細を理解するまでにはいたっていませんが、イメージとしては、要介護者の、基本情報(年齢や要介護度等)や、提供した支援内容、その後の利用者の状態等のデータを各事業所に提出させるものと感じられます。
集めたデータを解析し、今後は、新しい利用者の現時点での基本情報を入力すると、過去のデータから解析し、自立に向けた支援のための最適なプランが自動で提案されるのではないかと思います。
介護保険で提供する支援内容を、科学的根拠を持った項目で決めていく事なのかと思います。
説明資料には、「単に高齢者の身の回りの世話をするというだけではなく、高齢者の尊厳を保持し、自立した日常生活を支援することを理念としている」と記載してありました。
我々ヘルパーは、洗濯や掃除、排泄介助や入浴介助だけをする存在ではない、その支援を通して、いかに高齢者が自分の希望に近い生活を送れるかを一緒に考える事のできる存在でありたいと感じています。

②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

ヘルパーが対応できる介助内容には、多くの種類がありますが、いくつか取り上げて、そのケア方針を説明してみたいと思います。
今回は、「入浴介助」
なぜ、人間は「入浴」するのでしょうか。
「身体の汚れを落としたい」「リラックスしたい」「疲れを取って、ぐっすり眠りたい」等、いろいろな目的があると思います。
高齢者の方の中には、入浴を嫌う人もいます。その理由もいろいろでしょう。「疲れるから」「汗をかかないから」「入らなくたって死にはしない」「人に裸を見られるのが嫌」等。
我々ヘルパーは、それぞれの利用者様が置かれている立場を考慮しながら、何を目的に、どのような入浴方法で支援するのか考えなければいけません。
入浴を介助するということは、身体のすみずみまでキレイに洗って、体調を考え5分間程度湯に浸かって、身体の水分を拭き取って着替えさせることではないと思います。
ヘルパーが、本人の意志を無視して、風呂の入り方を勝手に決めて、利用者が風呂を嫌いになってしまっては、気持ちいい入浴が継続しません。
人に洗って欲しくないと思っている方には、たとえ洗い残しがあっても、「自分で入った」という満足感を味わってもらい、なるべく1人の力だけで入浴を楽しんでもらうようにしています。
しかし、高齢者の入浴というのは、脱衣室と浴室の温度差による心臓発作や、湯に浸かっている時に意識を失ったりする可能性もあり、死に直結するような事故も想定されることを常に気にかけて、緊張感をもって支援しなければなりません。
利用者の方が、「風呂に入って良かった」と笑顔で言ってもらえると、ヘルパーもお互いに気分が良くなります。毎回、そのような支援となるよう目指しています。

ヘルパステーション奏 通信 第5号

ほとんど無観客という形にはなりましたが、開催された東京オリンピックも、閉幕となりました。
新型コロナウイルスの感染者も、再び増加してきており、窮屈な暮らしが続きます。。。
第5回目の情報発信をさせていただきます。

今回は2点。
①「介護保険料」
②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

①「介護保険料」

先日、新聞に介護保険料に関する記事が載っていました。
介護保険料の設定は複雑なのですが、65歳以上の方々が支払う「第1号保険料」は、基本的に市区町村ごとに決められており、1ヵ月の平均が、6,000円を超えたとのこと。
自分が住んでいる市区町村により、金額が違うんですね。記事によれば、高いところは9,800円、安いところは3,374円。こんなに差があることにも驚きました。
一方、40-64歳の方々が支払う「第2号保険料」は、働いている方であれば、その会社が所属する健康保険により、またその人の収入により保険料が決まってきます。
まだまだこれからも高齢者は増えます。介護サービスの必要度が増すほど、費用もかさみ、保険料も上がっていく・・・持続可能な制度ができると、将来的に安心できるのかなと思います。

②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

ヘルパーが対応できる介助内容には、多くの種類がありますが、いくつか取り上げて、そのケア方針を説明してみたいと思います。
今回は、「食事介助」

「食事」は、生きていくために、誰もが必要な事です。「食べる」という行為、実はとても複雑です。
食べるために座る姿勢を保つ、はしを持つ、食べ物を口に運ぶ、飲み込む、消化する等々、目の前に配膳されても、「食べる」ことを完了するまでに、いくつもの段階があり、何か1つでも不足すれば「食べる」ことを完結できません。
そして何よりも「おいしく食べる」ことを忘れてはなりません。
利用者が「おいしく食べたい」と思えば、ヘルパーの介助技術が下手であっても、どんどん食事は進むでしょう。
しかし「食べたい」と思わなければ、ヘルパーがあの手この手を使って、何とか食べさせようとしてしまい、そこに利用者とヘルパーの想いに違いが出て、難しい食事介助になってしまうと思います。「完食」させることが目的になると、お互いに楽しくありません。
ヘルパーは、「食事時の正しい姿勢・バランスの良い食事内容・自助具の活用・介助方法等」研修等でいろんな知識を得ています。
しかし、ヘルパー側の理想の介助を、利用者に押し付けてしまっては、気持ち良く食事ができないと思います。
自分の持っている介助技術を、利用者のその時の状態に合わせて、タイミングよく発揮していくといいと思って介助をしています。ヘルパーと利用者が息を合わせることが大事かなとも思っています。

ヘルパーステーション奏 通信 第4号

岡山県では、6/21に新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言が解除され、その後の新規感染者の発生数も落ち着いているようですが、まだまだ感染対策に気が抜けない日々が続いています。
第4回目の情報発信をさせていただきます。

今回は2点。
①「認知症」
②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

①「認知症」

つい先日、ニュースで、アルツハイマー型認知症の新しい治療薬が、海外で承認されたと報道されました。
題名だけ見ると、認知症が治るのかと期待してしまいましたが、中身を良く読むと、認知症の進行にブレーキをかけられるかもしれないとの内容でした。
やはり、認知症は発症してしまってからでは、まだまだ回復することは難しい事なのでしょう。
どの病気に対しても同じですが、早期発見・早期治療が重要だと感じます。

さて、当事業所利用者様の中にも、認知症と診断されて、その症状が見られる方もおられますが、私たちヘルパーは、研修を通じて下記のように取り組もうと考えて、対応に当たっています。
それは、認知症の症状が出ている方の気持ちを知ることです。
若年性アルツハイマー認知症にかかった方が、自らの言葉で、いろんな場面で、どうして普通の人には理解できないような行動・言動をしてしまうか、その思いを綴っている物があります。
それを見ると、ケアする人間の何気ない一言が、いかに認知症の方々の気持ちを左右させてしまっているかがわかるような内容でした。
これを、研修材料に用い、認知症の症状のある方が、こんな気持ちで過ごしているんだということを感じ、自分だったらどんな声掛けをされたらうれしいか・安心するかを考えながら会話をすることを心掛けるように努力しています。

②ヘルパーが対応している具体的サービスについて

ヘルパーが対応できる介助内容には、多くの種類がありますが、いくつか取り上げて、そのケア方針を説明してみたいと思います。
今回は、「排泄介助」
「排泄」は、誰にでも毎日必要な行為で、なおかつ他人には絶対に手伝って貰いたくない行為ではないでしょうか。
しかし、身体に不自由な部分が出て来ると、そうも言ってられません。
我々ヘルパーは、「手伝って貰いたくない・見られたら恥ずかしい」という思いを持っているんだということを、常に頭に入れてケアをしなければいけないと思います。
排泄の方法は、百人いれば百通りの方法があると思います。利用者が、自尊心を傷つけられず、気持ちよく排泄できる方法を考えながら、ケアできることが一番です。
ヘルパーは、絶対に利用者より上の立場に立ってはいけない、なるべく利用者の希望する方法でケアをすることを目標に、利用者と一緒に対応方法を考えて行けるようになりたいという思いで支援しています。